あおばヒロ歯科クリニック / 義歯（入れ歯）のお手入れ方法

2018年11月01日

（2023年12月18日更新）

初めまして、歯科衛生士です。

今日は、義歯（入れ歯）のお手入れ方法についてお話します。

入れ歯を汚れたままにしておくと、細菌が繁殖します。

入れ歯に白いものが付着している・・・それは、細菌の塊です。

臭いの原因になったり、入れ歯の変色の元になったりします。

さらに固まってくると歯石のようになり、こすっても取れないものになります。

理想的には食事の度に汚れを落とすのが理想的です。

外出先などでお手入れできないときも、夜寝る前にはしっかりと汚れを落としましょう

入れ歯のお手入れ方法

１．洗面器、または大きめの容器を準備する

小さな入れ歯をうっかり取り落とすと、排水口に流れてしまうことがありますので、入れ歯を洗う際には、直接排水に流れないよう、カゴやゴミ受け等があるところで、洗面器や容器の上で洗いましょう。

洗面器や適当な容器の上で水をはって洗浄することは、落下の際の衝撃を和らげるという効果があります。

ちょっとした高さから落としただけなのに・・・・打ちどころが悪いとヒビが入ることがあります。洗面台に落としただけでヒビが入ることもあります。

もしヒビが入ってしまったら、ヒビが広がらないうちに、歯医者さんに相談しましょう。

２．義歯を外して流水下で義歯専用ブラシを使用して洗います。

ゴシゴシと力を入れすぎないようにしましょう。

歯ブラシでも構いませんが義歯専用ブラシで清掃する方が効果的です。

歯の部分が1～2歯分のの小さな入れ歯をお使いの際は、サイズ的に歯ブラシでもOK

歯ブラシを使用すると、すぐに毛先が開くので、古い歯ブラシを使用してもいいかも。

基本的には、水とブラシだけで、しっかり汚れを落としてもらえばいいのですが、どうしても水と義歯ブラシだけの清掃では不安という方は、入れ歯専用歯磨き剤というものが販売されています。

必ず入れ歯用を使用してください。通常の歯に使う歯磨き剤を使用すると、細かい傷がついて、菌が繁殖しやすくなります。

特に気を付けて磨いてもらいたい所

全部床義歯（総入れ歯）

部分床義歯（部分入れ歯）

入れ歯は歯の部分だけではなく、ピンクの部分、金具の部分も磨く必要があります。

義歯専用ブラシを使用する場合は、入れ歯の表面を磨くときは柔らかい毛の方を使ってゆっくりと掃くように擦っていきます。

金具の部分はとがった硬めの毛先で磨きます

特に気を付けてもらいたいのが、次の部位です。

①歯と歯の間
②内側の粘膜面
③歯に引っ掛ける金具の部分
この３つは、汚れが溜まりやすい所になるので気を付けて磨くようにしてみて下さい。

※参考サイト　お口の健康を保つために

https://kayoinoba.mhlw.go.jp/article/013/

3．入れ歯を洗った後、水につけて保管します。

水は、毎日取り換えましょう。

入れ歯は乾燥すると、劣化しやすく、ひび割れや変形のリスクも増えますので、できるだけ水の中で保管しましょう。

就寝前に入れ歯洗浄剤を使用するとよりきれいに保つことができます。

義歯専用ブラシのみの清掃だけではなく義歯洗浄剤との併用が効果的です。

義歯洗浄剤の宣伝効果か、洗浄剤につけさえすれば全ての汚れが落ちるかのように錯覚している方もいます。

義歯洗浄剤に毎日つけているから、ブラシで洗わなくても大丈夫！ ではありません。

義歯用ブラシによる機械的清掃が基本となります。

入れ歯洗浄剤は、機械的清掃で清掃しきれないものを洗浄するものと思ってください。

入れ歯洗浄剤につけ置きした後は、よく流水で洗い流しをしましょう。

長時間入れ歯洗浄剤につけすぎるのもよくありません。

使用方法をよく読んで、その通りに使いましょう。

タッパーでも、コップでもなんでもかまいませんが、入れ歯保管に使うと決めた専用の容器を用意して、いつもそこへ保管するようにしましょう。

ティッシュでくるんでおいたら、間違って捨ててしまった。いつも近くにあるものに入れ歯を保管していたら、どこに行ったか分からなくなったということが起こっています。

※一般的には就寝時には入れ歯は外しますが、入れ歯がないと残っている歯に負担がかかったり、顎に過度の負担がかかったりする場合は、入れ歯をつけて就寝することをお勧めすることもあります。
それぞれの状態で異なりますので、担当の歯科医師にご相談ください。

その他注意して欲しいこと

入れ歯を清潔にしようとするあまり、熱湯消毒する方がいます。

熱湯をかけてしまうと義歯の変色・変形の原因になります。
熱湯消毒は絶対にやめてください。

漂白剤につけるということもやめましょう。

入れ歯の色が変色したり、表面が荒れたりする可能性があります。

お口の状態は、変化していきます。顎の骨もやせたりします。

入れ歯があたって痛むところがある、入れ歯がすぐ外れるようになったという時は、歯医者さんに早めに相談してくださいね。

最後に

毎日のお手入れが入れ歯を長持ちさせるコツです。。

毎日のお手入れでお口の中を気持ちよく清潔に保ちましょう。
分からないことがあればスタッフまでお気軽にご相談下さいね。

歯科衛生士

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