子供向け飲料は子供向けではない?虫歯になりやすい飲み物だった!?
2023年05月11日 (更新日:2026年09月02日)
子供向け飲料、子供用って書いているから、体に悪いものは入っていないはず・・・砂糖もあまり入っていないはず・・・と思ってお子さんに与えていませんか。
また、果物ジュースはよくなさそうだけど、野菜ジュースなら体にいいし、飲ませていますという方もいらっしゃいます。小さなお子さんの場合、マグに入れて、時間をかけて飲みますよね。ご機嫌で飲んでくれるので、日常的に与えている方も多いかもしれません。
これらの飲み物、体にいいかもしれないのですが、歯にとっては心配なことが・・・。
実は、これらの飲み物には虫歯菌が大好きな糖類を多く含むものがあるのです。
1.虫歯の成り立ち
虫歯は、虫歯菌が作る歯垢(プラーク)による酸によって、歯が溶かされる(脱灰される)ことでできます。
脱灰状態は、初期段階では、唾液の再石灰化の働きによって元の状態に戻りますが、再石灰化が脱灰に対して間に合わなくなると、歯に穴が開き、虫歯になります。
むし歯は、むし歯菌がいるだけでできるわけではありません。
糖の摂取、歯の酸に対する抵抗力、唾液の量など、いくつかの条件が重なり、その状態が長く続くことで、むし歯になりやすくなります。
2.乳歯・幼若永久歯(生えたばかりの永久歯)は弱い
乳歯は成熟永久歯に比べてエナメル質が薄く、酸による影響を受けやすく、虫歯が進行しやすいと考えられています。
これは、成熟永久歯に比べて、乳歯・幼若永久歯は結晶の隙間が広く、その隙間に酸が入り込み早く脱灰が進んでしまうためです。
乳歯や生えたばかりの永久歯は、エナメル質がまだ成熟しておらず、酸による影響を受けやすいため、虫歯になりやすい時期です。
生えたばかりの永久歯は、唾液に含まれるミネラルなどを取り込みながら、少しずつ成熟して丈夫になっていきます。
この時期にフッ化物を利用することで、歯質の強化や再石灰化を促し、虫歯予防につながります。
歯質が弱いこの時期こそ、定期的に歯医者さんでフッ素塗布などのケアを受けて、大事な歯を守っていくとよいでしょう。
3.子供向け飲料の糖分
こども向け飲料の糖分はどのくらい入っているのでしょうか。
WHOは、虫歯や肥満予防のために、1日当たりの遊離糖類摂取量を総エネルギー摂取量の10%未満、さらに5%未満に抑えることを提案しています。
5%は、2000kcalを基準にするとおよそ25gという目安になりますが、子どもでは必要なエネルギー量によって異なります。
※遊離糖とは、食品や飲料の加工・調理で加えられる糖のほか、はちみつ、シロップ、果汁、濃縮果汁などに含まれる糖も含みます。一方、野菜や果物そのものに含まれる糖、母乳や牛乳に含まれる糖は含みません。
あるメーカーの乳酸菌飲料は1本あたり糖類14g、幼児用のりんごジュースは1本あたり糖類11gと記載があります。
飲み物だけでも、これだけの糖類が含まれていることがあります。びっくりしますね。
朝に乳酸菌飲料、お昼にジュースを飲むと、先ほどの例では、それだけで糖類25gになります。
もちろん、子どもに一律25gという基準ではありません。ただ、飲み物だけでもこれだけの糖類を摂ることがある、ということは知っておきたいですね。
さらに食事やおやつからも糖類を摂るため、1日の摂取量はもっと増えていきます。
「子ども用」と書いてあると、ついつい安心してあげちゃいますよね。
少しでも糖類の摂取を抑えるためには、各飲料にどのくらいの糖類が含まれているのかを知ることが大切。
まずは、商品の栄養成分表示を確認しましょう。
栄養成分表示には、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量などが表示されています。
「炭水化物」を見てみましょう。炭水化物は、糖質と食物繊維を合わせたものです。
横に「糖質○g」や「糖類○g」と併記されている商品もあります。
糖質の表示がない場合は、
糖質=炭水化物-食物繊維
という関係から、糖質量を計算することができます。
食物繊維をほとんど含まない飲料では、炭水化物と糖質の量がほぼ同じになる場合があります。
ちなみに、「糖質」と「糖類」は同じものではありません。栄養成分表示を見るときは、「糖類」の表示があれば、そちらも確認してみましょう。
虫歯を予防するためには、「どれくらいの量を」「どのくらいの回数」「どのくらい長い時間」口の中に糖があるかが重要です。
どのくらいの量の糖類が入っているのか、これからは栄養成分表示を確認して、お子さんの飲み物を選んでみましょう。
完全にやめるのは無理でも、普段の水分補給を水や麦茶にすることで、糖を含む飲み物を飲む機会を減らすことができます。
※詳しくはこちら 厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-012.html
4.甘い飲み物は飲み方にも注意
砂糖の量と同じくらい注意したいのが「飲み方」です。
甘い飲み物を少量ずつ何度も飲んだり、マグやストローマグに入れて長時間飲み続けたりすると、歯が糖にさらされる機会が増えます。
子ども向け飲料は「子ども用」と表示されていても、商品によっては糖類を多く含むものがあります。健康的なイメージのある野菜飲料や果汁飲料でも、商品によって糖類の量は異なります。
ご自身で一度飲んでみると、その甘さに驚くかもしれません。
完全に甘いものを禁止することはなかなか難しいです。子どもの機嫌を直すためにジュースをやむなく飲ませてしまうことも。
普段の水分補給は水か麦茶にして、ジュースは「おやつの時間だけのお楽しみ」とメリハリをつけるのがおすすめです。
ジュースや野菜飲料などは、量や回数を意識して楽しむようにしましょう。
甘い飲み物をダラダラ飲み続けるのは避けたいですね。
まとめ
子ども向け飲料や野菜・果汁飲料は、健康的なイメージがありますが、商品によっては糖類を多く含むものがあります。
「子ども用だから安心」と決めつけず、一度パッケージの表示を見てみる。
そして、甘い飲み物は時間を決めて飲む。
できることから少しずつ、毎日の飲み方を見直してみましょう。大切なお子さんの歯を守ることにもつながります。












