歯医者でかかった治療費は医療費控除の対象になりますか
2026年02月16日
確定申告の時期になると、医療費控除についての質問を受けることがあります。
治療費が高額になったタイミングでも医療費控除についてご相談を受けることが時々あります。
特に、お子さんの矯正治療、被せ物や入れ歯などの自費診療などの治療をした際に質問があります。
少しでも経済的負担は軽減したいですよね。
今回は、歯医者で治療を受けた際の医療費控除についてお話します。
目次
医療費控除とは?

医療費控除とは、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けることができるものです。
その要件として、
対象となる医療費は、
・納税しているご本人
・生計を一にする配偶者やその他の親族
となりますので、子どもや親等生計を一にしていれば合算することができます。
生計を一にしていれば、遠方のお子さんの医療費も含めることができます。
控除額の計算は一般的に
(実際に支払った医療費 − 保険金などで補填された金額 − 10万円)
となります。※所得が200万円未満の方は所得の5%が基準です。
税金を納めていることが前提になりますので、その年に所得税を納めていない場合は、所得税の還付はありません。
還付を受けたい場合は、家計の中で課税所得がある人がまとめて申告する方が有利になります。
年収330万円の場合、30万の治療を受けた際の減税・還付は40,000円、年収450万円の場合は60,000円というように、戻ってくる金額は年収の多い方が多くなります。
※簡易計算です。実際は異なることがあります。
歯医者で医療費控除の対象になる治療内容
歯科治療は、治療目的であれば保険診療・自費診療を問わず、医療費控除の対象として認められるものが多くあります。

医療費控除の対象になる主な歯科治療
・虫歯治療、歯周病治療
・根管治療(神経の治療)
・入れ歯、ブリッジ、被せ物
・インプラント
・小児歯科治療
・発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う歯列矯正
噛む機能を回復・維持する目的の治療は、対象と認められやすいです。
矯正治療は医療費控除の対象になりますか?

矯正治療は、医療費控除について最も質問が多い治療になります。
子供の歯列矯正の場合は、成長発育や噛み合わせ、発音などの改善を目的としたものが多いため、医療費控除の対象となる可能性は高いです。
容貌を美化するための矯正は医療費控除の対象となりません。
年齢、目的によっては認められないことがあるので気をつけましょう。
大人の矯正治療でも、かみ合わせの改善、咀嚼機能の回復等、治療目的が明確な場合は医療費控除の対象になることがあります。
医療費控除の対象にならない歯科治療
審美目的のみの治療は、医療費控除の対象外となるケースがあります。
対象外になりやすい治療例
・ホワイトニング
・見た目重視のセラミック治療
・美容目的のみの歯列矯正
・予防目的の歯科検診、定期検診
セラミック治療でも噛む機能の回復が目的の場合は対象になることもあります。
虫歯治療のセラミック治療は、噛む機能の回復目的になりますので、対象になると考えられます。
審美ではなく、医療であれば対象になります。判断が難しい場合は、税務署に確認する方が安心です。
歯医者へ通う交通費も医療費控除の対象
意外と知られていないのが、通院にかかった交通費です。
歯医者へ通うために利用した公共交通機関の費用は、医療費控除の対象になります。
対象になる交通費の例
・電車、バスの運賃
・高齢の方や体調不良など、やむを得ない事情によるタクシー代※原則不可
※自家用車のガソリン代や駐車場代は対象外です。
通院時の交通費は記録しておく方がいいでしょう。
医療費控除を受けるために必要なものと手続き
医療費控除を受けるためには、確定申告が必要です。
国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、医療費控除の入力をすると便利です。マイナポータル連携をすることでより簡単に申告することができます。
準備しておくもの
・マイナンバーカード、スマホ
・歯科医院で発行された領収書
・明細書等
詳しくは国税庁のホームページ、各動画を参考になさってください。
※参考サイト 国税庁令和7年分確定申告特集
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu
現在は領収書の提出は不要ですが、5年間の保管義務があります。
医療費控除を考えている方は、領収書を必ず保管しておきましょう。
この時期、領収書の再発行をお願いされることがありますが、
当院では領収書・明細書の再発行は行っておりません。
大切に保管をお願いします。
まとめ
矯正治療や被せ物、家族全員の歯科治療が重なると、年間の医療費は想像以上に高額になることがあります。
治療費が10万円を超えたら医療費控除を考えましょう。
歯科治療費や医療費控除について不安な点があれば、治療開始前に歯科医院へ相談するのがおすすめです。
当院では、治療内容や費用について分かりやすくご説明し、安心して通院していただけるよう心がけています。お気軽にご相談ください。
※詳しい金額に関しては個別により事情が異なりますので、専門家にお問い合わせください。












