治療後も通うべき?一生の歯を守るためのメインテナンスのススメ
2025年01月27日
「歯の治療が終わったら、もう歯医者さんに行く必要はないかな?」
「しっかり磨けているから、メインテナンスは必要ない」
そう思っていませんか?
歯の治療が終わった後も、定期的な歯科メインテナンスを受けることが、一生自分の歯で美味しく食事をするためにとても大切なのです。
なぜメインテナンスが必要なの?
メインテナンスとは歯周病を再発させず、健康な状態を維持していくための定期的な治療のことです。
メインテナンスをしている人としていない人では、歯の喪失リスクに3倍差があったと言われています。
※メンテナンスに来たり来なかったりする人は年に0.36本/年、継続的に来る人は0.12本/年歯を失ったという報告を元にしています。
このほかにも、メインテナンスの継続が歯の長期予後に大きく貢献するという研究結果が数多く報告されています。
メインテナンスを受けることで、歯の健康を保つことができるのです。
歯科メインテナンスってなに?
歯科メインテナンスでどんなことをするのでしょうか。
主に、下記の内容を行っていきます。
- 歯周病検査: 歯周病の進行状況を調べ、必要であれば治療を行います。
- 口腔内の診査: お口の状態を診査し、早期に問題を発見します。
- 虫歯・歯周病の早期発見・予防: 定期的な検診で、小さな虫歯や歯周病を早期に発見し、治療することで、大きな治療に発展するのを防ぎます
- 噛み合わせのチェック: 噛み合わせに問題がないかチェックします。
- 歯磨きの状態のチェック:セルフケアの状態を確認します
- 生活習慣指導
- 歯石の除去:歯石を専用の器具を使って取り除きます。
- PMTC(歯面清掃): 歯の表面についた汚れを、専門の器具で徹底的に清掃します。
- フッ素塗布: 歯を強化することで、虫歯になりにくくするフッ素を歯に塗布します。※必要に応じて
メインテナンスは、歯を失うことを防ぐことができるので、大きな歯科治療が必要となるのを防ぐこともできます。
歯が無くなった場合の治療は内容にもよりますが、自費診療を選択するとかなり高額となります。インプラント1本の治療費を考えると、歯を失わないようメンテナンスに費用をかけた方がいいのではないでしょうか。
また、歯周病は、全身の健康ともかかわっていることがわかってきました。
健康も守るためにもメインテナンスを受けましょう。
メインテナンスの頻度は?
一般的には3~6ヶ月に一度が目安ですが、歯の状態や生活習慣によって異なります。
アメリカの歯周病学会では、基本的に3カ月ごと少なくとも6か月に1度の受診を勧めています。
メインテナンスの間隔に関しては、患者様の歯磨きの状態、お口の中に対しての関心、モチベーション、歯周病の重症度と進行リスク、他に年齢や病気があるかどうか等を加味したうえで期間を決定します。
病気などによる状態の変化によって、歯磨きがしにくくなり、モチベーションが低下する場合もあります。
そうなると、今までの間隔では口腔状態を維持できないということも起こります。
当院では、それぞれの患者さんの状態に合わせたメンテナンス期間を提案しています。
歯医者さんと相談して、自分に合った間隔を決めることが大切です。
メインテナンスにしばらく行けてないのだけれど・・・
メインテナンスに行ってなくても、特に問題なく過ごせているから、いいかと思っているうちに時間が過ぎてしますということも起こります。
その場合、知らないうちに虫歯や歯周病が進行したりしている場合もあります。
ちょっと気になってきたら、歯医者さんを受診して一度見てもらう方がいいでしょう。
久しぶりだからなんか行きにくいなという気持ちもおありかと思いますが、いつからでも受診いただくことがとても大切です。
まとめ
メインテナンスは、一生自分の歯で健康に過ごすためにとても大切です。定期的に歯科医院を受診し、歯科医と相談しながら最適なメインテナンスを受けるようにしましょう。
※参考サイト 日本臨床歯周病学会 メインテナンス