フロス・よくある質問
2025年09月12日

「毎日歯みがきをしているのに、むし歯や歯周病になってしまった…」
そんな経験はありませんか?
実は、歯ブラシだけでは歯の汚れを約6割ほどしか落とせないと言われています。特に歯と歯の間は磨き残しやすく、むし歯や歯周病の原因になりやすい場所です。
そこで活躍するのが デンタルフロス。
フロスを使う時、こんな時どうしたらいいのか?
当院で、よく聞かれたことを集めてみました。
フロスをプラスするだけで、歯と歯のすき間の汚れを効率的に取り除くことができます。
これからフロスにチャレンジする方は、ぜひ参考になさってください。
目次
Q デンタルフロスと歯間ブラシって、どっちがいいの?
A 実際、どちらも歯と歯の間を掃除するツールですが、その役割や得意な部分にははっきりと違いがあります。どちらか一方だけではカバーしきれない部分があるので、状況によって併用するのがベストです。
デンタルフロスと歯間ブラシの役割比較
まず、デンタルフロスは“細い糸”で、歯と歯の接触面(ぴったりくっついている部分)の汚れを取り除くのが得意です。つまり、歯と歯がくっついている場所にすっと入り込んで、歯垢や食べかすをこすり取ってくれます。
歯間ブラシは歯と歯の間に空間がある人向け。
特に歯ぐきが下がって隙間ができている部分や、ブリッジ、矯正器具の周辺の掃除が得意です。
年齢とともに歯ぐきが下がってきたという人にお勧めです。
それぞれの特徴を理解した上で使い分けることで、お口の中をより清潔に保つことができます。
Q 両方を使うとどうなる?
A 実は、デンタルフロスと歯間ブラシを併用することで、歯垢除去率は約85%にまで上がるとされています。
朝は時間がないからさっと歯を磨いて、時間がある時に両方を使用して念入りにお手入れすると、トラブルを予防することができます。
Q フロスは“いつ”“どれくらい”使うのが理想なのか。
A フロスを使うベストなタイミングは、歯磨きの前です。
歯磨きの前が難しい場合は、歯磨きの後でも構いません。フロスを使うこと自体が重要です。
頻度については、1日1回が推奨されています。
Q 朝・夜どちらが効果的?
A 結論から言うと、夜の使用が最も効果的です。寝ている間は唾液の分泌が減り、口内の自浄作用が弱まるため、細菌が繁殖しやすくなります。だからこそ、寝る前にしっかりと歯間を掃除しておくことが重要。
もちろん、朝もできると理想ですが、どうしても時間がない場合は、夜だけでも必ず実行しましょう。
Q 毎日続けるためにはどうしたらいいですか?
A 歯ブラシの隣に置いておくのがお勧めです。
そんなことと思うかもしれませんが、目につくところにあると「忘れた!」を防げます。
習慣化のコツは、「フロスを面倒と思わない環境づくり」
楽しんでできる工夫を自分なりに取り入れることで、無理なく続けられるようになります。
人によっては、音楽聞きながら、お風呂に入りながらと習慣化している方もいます。
どうしても毎日は難しいという方は、時間の取れるときにするだけでもフロスを使ってみましょう。
お口の中のすっきり感が変わってきます。
将来、お口のトラブルに悩まされないためにも、今からできることをしていきましょう。
Q フロスが切れてしまうのですが、どうしたらいいですか?
A 原因として、
・被せ物(クラウン)や詰め物の段差に引っかかる
・歯と歯の間が非常に狭い
・劣化したフロスを使っている
・力任せに使用している
といったことで起こりやすくなります。
改善策として、
・ワックス付きのフロスを選ぶ: 滑りがよく、引っかかりにくい
・フロスの角度を変えてみる: 真上からだけでなく、少し斜めから挿入してみる
といったことを試してみてください。
フロスの種類を変えるだけで、ストレスが半減することがあります。
被せ物の不具合や虫歯の前兆の可能性もありますので、頻繁に起きる場合は放置せずに歯科医院でチェックしてもらいましょう。
Q フロスを使ったときに出血するけれど、大丈夫ですか?
A 無理に強い力で押し込んでいるということが無ければ、「出血する」それは歯ぐきに炎症が起きている証拠。
初期の歯周病のサインかもしれません。
歯ぐきが炎症していると、少しの刺激でも血が出るようになります。
そっと力を入れず、ゆっくり丁寧に動かして歯垢を取り除きしましょう。
「出血したからやめる」のではなく、「出血しない健康な歯ぐきを目指して続ける」ことが大切です。続けていくと、歯ぐきが引き締まり、出血が減ってきます。
出血が長く続く、腫れがひどくなるときは歯医者へ相談しましょう。
Q 子供にも使えますか?
A 子供にも使うことができます。
子供向けの小さめホルダータイプもあります。
奥歯の歯と歯の間にフロスを使用すると効果的です。
最初は保護者がすることになりますが、お子さんでもできるようになってきます。
まとめ
デンタルフロスは、たった数分の手間で、虫歯・歯周病・口臭を予防できるアイテム。
毎日のケアに取り入れることで、口内環境が劇的に変わります。
面倒に感じる日もあるかもしれませんが、毎日の習慣が、未来の歯の健康を守ります。
ぜひ、はじめてみましょう。